代数方程式 (だいすうほうていしき)

\(x^3+2x^2+3x+2=0\) のように「多項式 = 0」の形をした方程式のこと。

1次以上の代数方程式は、必ず複素数の範囲内に解を持つことが証明されている (代数学の基本定理)。

代数方程式を数値的に解くことは意外と難しく、2次の代数方程式でさえ、単純に根の公式 \(\displaystyle\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\) で計算したのでは誤差が大きい場合がある。

多項式 (たこうしき)

\(x^3y^2+2x^2y+3xy+2\) のように「係数×変数の 冪乗 べきじょう 」の項が有限個足し合わされたものを「多項式」といい、\(x^3y^2\) や \(2x^2y\) などのひとつひとつの項を「単項式」という。

【参考】 単項式を多項式に含める流儀と含めない流儀があり、含める場合は \(x^3y^2\) や \(2x^2y\) なども 1 項だけの多項式と考える。 現在、日本の中学・高校数学の教科書は、単項式を多項式に含めない流儀で書かれており、単項式と多項式を合わせたものを「整式」と呼んでいる。
【参考】 冪乗は 1 や 0 でもよいが、負の冪や整数でない冪が含まれる場合は、通常「多項式」とは呼ばない。
【参考】 \(\cos^2\theta + \sin^2\theta\) のように変数の冪乗でない項が複数足し合わされていても「多項式」とはいわないが、\(x=\cos\theta,\ y=\sin\theta\) と置けば \(x^2+y^2\) となり、多項式となる。

単変数の多項式は \begin{eqnarray} \sum_{n=0}^N a_n x^n,\ N\lt\infty,\ \ a_N\neq 0 \end{eqnarray} の形に書くことができ (\(a_N\) 以外は 0 でもよい)、この場合の \(N\) を多項式の次数という。

【参考】 \(N=0\) の場合は、係数だけで変数を欠いているため、通常「多項式」とは呼ばないが、多項式の特別な場合として扱うことも可能である。
【参考】 \(N=\infty\) の場合は多項式ではなく形式的冪級数という。

畳み込み (たたみこみ)

線形時不変システムにおいて、過去の様々な時刻の入力が現在の出力に重なり合って影響する現象を「畳み込み」という。 合成積、コンボリューション (convolution) ともいう。

連続時間因果的システムの場合、入力 \(x(t)\) に対する出力 \(y(t)\) は、\(\tau\) 秒前の入力 \(x(t-\tau)\) に重み \(h(\tau)\) が掛かったものの和として、以下の「畳み込み積分」で表される。 \begin{equation} y(t) = \int_0^\infty h(\tau) x(t-\tau) d\tau \label{yt} \end{equation} \(x(t), y(t), h(t)\) のラプラス変換をそれぞれ \(X(s), Y(s), H(s)\) とすると、式(\ref{yt})は複素周波数 \(s\) の領域で \begin{equation} Y(s) = H(s) X(s) \end{equation} のように \(H(s)\) と \(X(s)\) 積の形に書ける。

【参考】フーリエ変換はラプラス変換の虚軸上での評価と考えられるので、(フーリエ変換が存在すれば) フーリエ変換でも \(H(\omega)\) と \(X(\omega)\) 積の形に書ける。

離散時間の因果的システムの場合も同様に、入力 \(x(n)\) に対する出力 \(y(n)\) は、\(m\) サンプル前の入力 \(x(n-m)\) に重み \(h(m)\) が掛かったものの総和として表される。 \begin{equation} y(n) = \sum_{m=0}^\infty h(m) x(n-m) \label{yn} \end{equation} \(x(n), y(n), h(n)\) の z 変換をそれぞれ \(X(z), Y(z), H(z)\) とすると、式(\ref{yn})も複素周波数 \(z\) の領域で \begin{equation} Y(z) = H(z) X(z) \end{equation} のように \(H(z)\) と \(X(z)\) 積の形に書ける。

単位パルス (たんいぱるす)

時刻 0 で 1、それ以外の時刻で 0 を取る離散時間信号のこと。 \begin{eqnarray} \delta(n) &=& \left\{ \begin{array}{cl} 1, & n=0 \\ 0, & その他 \end{array} \right. \end{eqnarray}

連続時間におけるインパルスの数学表現であるディラックの \(\delta\) 関数 の対応物として、ディジタル信号処理では単位パルスを「インパルス」と呼ぶことが多く、 離散時間システムでは単位パルスを入力した時の出力をインパルス応答と呼ぶ。