概要

ブロック図とは

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描き方

ブロック図に使われる様々な
要素と、その繋ぎ方

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サンプル

ブロック図の例として
2 次 IIR を描きます

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ブロック図の描き方

概要

「ブロック図」はシステムの構成要素と、その繋がりを線で簡潔に図示したものです。 ブロック線図またはブロック・ダイアグラムともいいます。

描き方

ブロック図は、左から右、上から下に、信号(情報)が流れるように描くのが原則です (信号の流れを右から左に描いたものは、あまり見かけません)。

ブロック

何らかの機能は、四角いブロックで表されます。


図1 : ブロック

四角の中に説明文や名称を書くことが多いですが、書ききれない場合は四角の外に書く場合もあります。

入力

入力は、図2-1のように左端に端子であることを示す ○ を付けた線で描きます。


図2-1 : 入力

信号は左から右に流れる原則がありますので、○ を付けずに図2-2のように描いても構いません。 左から右に流れるので、線だけでも入力と分かってもらえるわけです。


図2-2 : 入力
(端子であることを示す ○ を省略した描き方)

図2-3のように矢印をつけると一層分かりやすくなります。 信号は左から右に流れる原則がありますので、少し冗長ではありますが、見誤りを防ぐには良い描き方ではないかと思います。


図2-3 : 入力
(信号の向きを明示した描き方)

出力

出力は、図3-1のように右端に端子であることを示す ○ を付けた線で描きます。


図3-1 : 出力

入力の場合と同様に、信号が左から右に流れる原則に基づき、○ を付けずに図3-2のように描いても構いません。


図3-2 : 出力
(端子であることを示す ○ を省略した描き方)

矢印をつけると「出力」であることが一層はっきりします。


図3-3 : 出力
(信号の向きを明示した描き方)

接続

ブロック同士を線で結ぶことで信号の流れを表せ、原則的に左から右に、または上から下へ流れるように描きます。


図4-1 : ブロック同士の接続

原則どおりに上から下へ流れる場合は矢印無しの線で構いませんが、原則に反して下から上に流れる場合は矢印を付けないと、どちらに信号が流れているのか分かりにくくなってしまいます。


図4-2 : 上に流れる場合は↑を描く

右から左に流れる場合も矢印を付けないと混乱を招きやすいです。

分岐

1つの信号が複数本に分岐する場合は、枝別れした所に ● を描くとよいでしょう。


図5-1 : 信号が 2 つに分岐

● は描かなくてもよいのですが、それでは分岐しているのか、2 本の線が (接触することなく) 交差しているだけなのか、区別が付かなくなる場合があります。


図5-2 : 分岐している? それとも交差しているだけ?

配置を工夫して、できるだけ交差しないように描きましょう。

加減算

信号同士を加算する場合は、○ の中に + を描いたシンボルを使います。


図6-1 : 信号同士を加算する

図6-1では左から右に水平に入る信号には矢印をつけなくても構いませんが、信号が多数入ってくる場合は、水平に左から右に入る線だけ矢印を付けないのも不揃いで美しくないため、図6-2のように全部矢印にしてしまう方が分かりやすいと思います。


図6-2 : 信号同士を加算する

加算と減算を混用する場合は、○ の中に総和記号 \(\sum\) を描いたシンボルを使い、矢印の先端付近に加算なら +、減算なら - を書きます。


図6-3 : 信号同士を加減算する

乗算

信号同士を乗算する場合は、○ の中に \(\times\) を描いたシンボルを使います。


図7-1 : 信号同士を乗算する

信号に乗算する相手が定数(ゲイン)の場合は、信号が流れる方向を向いた三角形を使い、定数を三角形の中、または三角形の近くに書きます。


図7-1 : 信号に定数 \(a\) を乗算する

遅延

信号を 1 サンプル遅延させる場合は、四角の中に \(z^{-1}\) と書いたブロックを用います。


図8-1 : 信号を 1 サンプル遅延させる

【参考】四角の中に書く \(z^{-N}\) という数式は、z 変換で信号 \(X\) を \(N\) サンプル遅延させたものが \(X\cdot z^{-N}\) と書けることから来ています。

\(N\) サンプル遅延させる場合は、四角の中に \(z^{-N}\) と書きます。


図8-2 : 信号を N サンプル遅延させる

アップ/ダウン・サンプリング

あまり使う機会はないかもしれませんが、マルチレート・システムのアップ・サンプリングとダウン・サンプリングは次のように表します。

アップ・サンプリングは ○ の中に↑を描いたシンボルを使い、その近くに何倍するかを書きます。


図9-1 : 信号を N 倍アップ・サンプリングする

四角の中にアップ・サンプリング・レート書く流儀もあります。


図9-2 : 信号を N 倍アップ・サンプリングする
(四角の中に書く流儀)

ダウン・サンプリングは ○ の中に↓を描いたシンボルを使い、その近くに何分の1にするかを書きます。


図9-3 : 信号を 1/N にダウン・サンプリングする

「↓」が付いていればダウン・サンプリングであることは明白なので、\(1/N\) ではなく単に \(N\) と書くこともあります。


図9-4 : 信号を 1/N にダウン・サンプリングする
(省略形)

同様に四角の中にダウン・サンプリング・レート書く流儀もあります。


図9-5 : 信号を 1/N にダウン・サンプリングする
(四角の中に書く流儀)

サンプル

例として、これまでに述べた要領で描いた 2 次 IIR のブロック図を示します。


図10-1 : 2 次 IIR のブロック図

それぞれの意味と信号が流れる方向を赤で書くと次のようになります。


図10-2 : 2 次 IIR のブロック図の意味