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アナログ (あなろぐ)
「アナロジー」=「類似,相似」という言葉からも察しが付くように、「アナログ」は何らかの物理量をそっくりそのまま電圧または電流など別の物理量に対応付けたものを指す。 質量を持つものを一瞬で移動することはできないので、アナログ信号は必然的に連続値を取る場合が多い。
これに対して「ディジタル」は飛びとびの値だけを取る不連続な量である。
アパーチャ効果 (あぱーちゃこうか)
オーディオ信号の場合は、主にサンプル値を0次ホールドで一定時間持続(階段補間に相当)した場合に生じる周波数特性劣化のこと。
単純にサンプル値をサンプリング周期 \(T\) だけ持続する回路のインパルス応答を \(f(t)\) とすると、その周波数特性は \begin{eqnarray} F(\omega) &=& \int_{-\infty}^{+\infty} f(t) e^{-i\omega t}dt \\ &=& \int_0^T e^{-i\omega t}dt \end{eqnarray}
サンプリング周期 \(T\) に対応するサンプリング周波数を \(F_s\) とすれば \(T\to 1/F_s\) と書け、角周波数を周波数に置き換えて \(\omega\to 2\pi f\) とすれば、0次ホールド回路のゲイン特性は次のようになる。 \begin{eqnarray} \require{cancel} H(f) &=& \frac{\sin \left(\frac{\bcancel{2}\pi f}{\bcancel{2} F_s}\right)}{\frac{\bcancel{2}\pi f}{\bcancel{2} F_s}} \\ &=& \frac{\sin \left(\pi\frac{f}{F_s}\right)}{\pi\frac{f}{F_s}} \label{aperture} \end{eqnarray} サンプリング周波数 \(F_s=\)44.1kHz の場合を図示すると次のようになる。
上のグラフから 0 次ホールド回路のゲインは、サンプリング周波数 (上図では 44.1kHz) の整数倍の周波数で 0 となり、周波数が高くなるにつれて振動しながら減衰してゆくことが解る。
DC から ナイキスト周波数 までの振幅特性をデシベルでプロットすると次図のようになり、サンプリング周波数 44.1kHz では、11.532kHz で 1 dB、Nyquist 周波数 22.05kHz で 4dB 近い減衰をもたらす。
サンプリング周波数 44.1kHz の場合の代表的な周波数でのゲインを以下に示す。
周波数 | ゲイン |
---|---|
0Hz | \(\times\)1.000 ( 0.000dB) |
1kHz | \(\times\)0.999 (-0.007dB) |
4kHz | \(\times\)0.987 (-0.118dB) |
8kHz | \(\times\)0.947 (-0.475dB) |
12kHz | \(\times\)0.883 (-1.085dB) |
16kHz | \(\times\)0.797 (-1.970dB) |
20kHz | \(\times\)0.694 (-3.168dB) |
22.05kHz | \(\times\)0.637 (-3.922dB) |
アルゴリズム (あるごりずむ)
明確に定められた計算手順で、有限回の演算で停止するもの。